歯周病(再生治療)PERIODONTAL
重度の歯周病をふたたび噛める歯に!「歯周再生治療」が改善に導きます
再生治療でなかなか治らない歯周病にアプローチ
歯がグラグラする、歯ぐきが下がって歯根が見えるなど、基本治療での改善がむずかしい重度な歯周病。歯を支える骨の再生を促す歯周再生治療なら、そのまま放っておくと歯周病によって失ってしまう歯を残せるかもしれません。
歯周病の進み方
正常な歯周炎 | 軽度な歯周炎 | 中度な歯周炎 | 重度な歯周炎 |
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プラークや歯石が原因で歯ぐきが赤く腫れ、歯周ポケットができます。歯磨きなどの刺激で、出血することがあります。 | 歯ぐきに赤みや腫れ、出血などの症状が出てきます。やがて骨が溶けだし、歯周ポケットが深くなっていきます。 | 歯を支えている骨が半分ほど溶けていきます。歯が少しグラグラしだし、歯が浮いたような感覚になることもあります。 | 歯を支えている骨はほとんど溶け、歯ぐきが下がり歯根が見えてきます。そのまま放っておくと、歯が抜け落ちます。 |
歯周再生治療「エムドゲイン」
エムドゲインは、歯周病によって部分的にやせた骨を回復させる再生治療です。治療に使われるエムドゲインゲルは、ブタがもつ歯の成長に関わるたんぱく質の一種で、欠けた部分に塗布することで再生を促す効果が期待できます。
エムドゲインの適応症
エムドゲインは、歯周病によって骨が部分的に足りていない状態に有効な治療法です。歯周ポケットの深さが6mm以上、歯の根元の骨が4mm以上欠けているなど、エムドゲインが適応するかどうかを、検査などで見極めます。
エムドゲインによる治療の流れ
- 1麻酔をかけてから歯ぐきを切り開き、その中の歯根をむき出しの状態にするため、歯ぐきを剝がします。
- 2専用の器具でスケーリングを行い、歯根の表面にこびりついたプラークや歯石をきれいに取り除きます。
- 3歯根の表面から取り除いたプラークや歯石が再び付着しないよう、特殊な器具を使って滑らかにします。
- 4歯根が清潔な状態になったら、歯周病によって骨が欠けている部分に、エムドゲインジェルを塗布します。
- 5切り開いた歯ぐきを縫い合わせたら、手術は終了です。しばらくお休みしたあと、お帰りいただけます。
エムドゲイン術後の状態
手術後の痛みや腫れは麻酔が切れたあとに感じることが多く、時間とともにひいていきます。抜糸までのあいだは、傷口を刺激しないような食事や生活を心がけ、安静にお過ごしください。セルフケアでお口を清潔に保つことも大切です。
歯周再生治療「リグロス」
リグロスは、歯周病によって部分的に欠けた歯の周囲の骨を回復させる再生治療です。ヒトがもつ成長因子であり、やけどや床ずれなどの治療にも使われているリグロスを塗布することで、細胞の再生を促す効果が期待できます。
リグロスの適応症
リグロスは、歯周病によって骨が部分的に足りていない状態に有効な治療法です。歯周基本治療終了後の再検査で、歯周ポケットの深さが4mm以上、歯の根元の骨が3mm以上欠けていることが認められた場合に適応します。
リグロスによる治療の流れ
- 1麻酔をかけてから歯ぐきを切り開き、歯を支えている骨(歯槽骨)をむき出しの状態にします。
- 2専用の器具でスケーリングを行い、歯根の表面にこびりついたプラークや歯石をきれいに取り除きます。
- 3歯根の表面から取り除いたプラークや歯石が再び付着しないよう、特殊な器具を使って滑らかにします。
- 4生理食塩水で洗浄して歯根を清潔な状態にし、歯槽骨の内側で骨が足りない部分にリグロスを塗布します。
- 5切り開いた歯ぐきを縫い合わせて、手術は終了です。しばらくお休みしたあと、お帰りいただけます。
リグロス術後の状態
手術後の痛みや腫れは麻酔が切れたあとに感じることが多く、時間とともにひいていきます。抜糸までのあいだは、傷口を刺激しないような食事や生活を心がけ、安静にお過ごしください。セルフケアでお口を清潔に保つことも大切です。
エムドゲインとリグロスの違いはなに?
エムドゲインは自由診療、リグロスは保険診療
エムドゲインとリグロスは、どちらも歯周病によって欠けた部分の再生を促す治療ですが、その違いのひとつは費用です。歯槽骨を再生させる効果が期待できるリグロスは保険適用になり、患者さまの負担を抑えることができます。
治療後も定期的なメンテナンスで健康的なお口に
歯周再生治療の効果は、手術後のお口の状態に影響されます。当院ではクリーニングをはじめ、ブラッシング指導や生活習慣についてのアドバイスもしております。毎日のセルフケアに加え、定期的にメンテナンスを受けましょう。